ペラヘラ祭り見学とスリランカ世界遺産紀行周遊6日間

1日目 関西空港発 10:15 キャセイパシフィック CX-503 香港着13:10
      香港発14:05 キャセイパシフィック CX-735 コロンボ着 20:45 
2日目 世界遺産ボロンナルワ(クォードラングル、ガル・ウィハーラ)
      ダンブラ(仏教石窟寺院)見学
3日目 シギリヤロック(フレスコ画)
     キャンディー ペラヘラ祭り
4日目 キャンディー  ペラデニヤ植物園、仏歯寺
     ヌワラエリア  紅茶工場
5日目 コロンボ
      コロンボフォート、ガンガラーマヤ寺院
6日目 コロンボ発 23:45  キャセイパシフィック CX-8678 香港着07:15
      香港発10:05  キャセイパシフィック CX-506 関西空港着14:45

 日本とスリランカの時差3時間  
 香港乗り継ぎの上にシンガポール経由のため結構時間がかかる。大阪ー香港 約3時間半 香港ーシンガポール約3時間半 シンガポールで機内の待ち時間約1時間 シンガポールーコロンボ約3時間半 
 帰りはコロンボー香港直行便で約5時間半  香港乗り継ぎ約3時間 香港ー大阪約3時間半 香港乗り継ぎと時差のため行きも帰りも結局丸1日は移動時間で費やされ、朝出発すれば深夜到着という感じ
 コロンボ到着後ネコンボのホテルに移動して初日は終了。近いようで遠い国暑さは赤道近くなのに日本より気温が低い、といっても32℃で蒸し暑い

コロンボ空港に到着し、現地ガイドさんを待っていたがなかなか現れない。約1時間後にようやく現れたがバスのトラブルでホテルの自家用小型バスに乗って人間だけとりあえずホテルへ、荷物は遅れて着くことになったしまった。早くも今後のことを心配しながら空港を出発


ダンブラ仏教石窟寺院
 
金ぴかの大仏がそびえる入口、最近作られたとかで博物館になっている。この手前にはやはり金色の仏舎利塔があって、この奥に石窟寺院があるとは想像できない。スリランカではお寺の境内に入るときは靴を脱ぎ、帽子を取ってお参りする習慣がある。暑い夏、はだしになり帽子を取るのは苦痛であるが止むを得ない。それに写真をとるとき仏像にお尻をむけた形での撮影は禁止されていて、破ればフィルムは没収されるとか・・・・・このお寺ではお猿がたくさんいて、いたるところでたむろしている。目を合わせないように、手荷物はひったくられないように、しかもお猿のウンチを踏まないように いやはや観光も大変だ。


石窟寺院外観(猿がたむろする)

石窟内の仏像

この石窟寺院は第一窟から第五窟まであって、多くの仏像が安置されている。第一には、この寺最大で約14mの自然石に彫られた涅槃仏が横たわっている。中は暗くて全体をカメラに収めるのは難しく、特徴のある足の裏から撮影した。身体全体は黄金色に染められているのに足の裏だけは赤く、花火のような模様が描かれている。これはスリランカの仏像の特徴らしい。涅槃仏は3体あってそれぞれの窟に安置されているが、奥に行くほど小さくなっている。

ボロンナルワ古代都市

10〜12世紀の間にシンハラ王朝の首都があったところで、近くには巨大な人工の灌漑用貯水池がある。その大きさはとても人工のものとは思えないくらい大きく、今も人々の生活に欠かせないものである。そこに蓄えられた水は、農業用に、食事用に、水浴び用にと使われている。この貯水池の周辺に栄えた古代都市の遺跡群で保存状態も良くいろんな形を見ることが出来る。
 
ボロナルワ随一の大きさのダーガバ


クワドラングル

ワタダーゲ 円形の仏塔で四方に入口があり、階段の入口にはムーンストーンがあって人々はここで足を洗って入った


アタダーゲ 当時柱の上には木造建築があり、仏歯が奉納されていた

トゥーバーラーマ  四角重厚な仏堂


ガル・ヴィハーラ

高さ7mの立像右には涅槃像、左には高さ4.8mの坐像がある。坐像は屋根の工事中であった。立像は仏陀の弟子アーナンダと言われている。涅槃像は彼の師である仏陀が涅槃に行こうとしているところで足の裏や枕には太陽のシンボルが彫られている。

シギリヤロック
ジャングルの中にひとつだけ飛び出た岩山、周囲の緑と対照的に垂直に立っている。この岩山の頂上には昔綺麗な王宮が建っていたといわれている。急激な岩肌を這うようにして作られた階段を登っていくと、約20分で垂直に作られた螺旋階段があり、その上には綺麗なフレスコ画の美女の絵がある。
石灰と砂を混ぜた粘土の上に蜂蜜を混ぜた石灰を上塗りして、その上に野菜や葉、木などの汁で赤、黄、緑などの顔料を使って描かれている。かつては500人ぐらいの絵があったが現在は18人しか残っていない。もちろん雨風で風化したものが多いが、修行の僧達にとって裸の美女の絵は邪魔になると考えられ消されたものもあるらしい。


手前の公園から望む

空中写真で上から 右下の広場が登山口

登山口にあるライオンの足

急な階段を登る

フレスコ画の下 らせん階段

階段を下る

岩山の頂上から下の公園を見る

美女のフレスコ画

山の中腹にある蜂の巣(この蜂に襲われた観光客がいるらしい)

岩山の入口横にはライオンの爪の形をした彫刻があり、昔は足、頭などがあってライオンが大きく口を開けた形であった。階段を登っていくとライオンの喉に飲み込まれるようになっていたらしい。シンハラ語でライオンのことは”シンハ”、喉は”ギリヤ”組み合わせて”シンハギリヤ”となるが、これがなまってシンギリヤという地名になったと言われている。


ペラヘラ祭り
今回の目玉であるペラヘラ祭りは夜8時から11時近くまで行われた。ペラヘラとは行列、行進と言う意味で、近くの仏歯寺で祀られている仏陀の糸切り歯を舎利容器に入れて象の背中に乗せ市内を練り歩く行事のこと。当日は電球などで装飾された100頭以上の象をはさんで、太鼓や笛と共に踊りまわる人たちでものすごい熱気が感じられる。道の周辺は朝早くから見物人が席を取っていて足の踏み場もないほど、我々は有料の観覧席(といってもちょっとした椅子があるだけ)を確保していたので7時前に行っても見ることが出来た。周辺の警備が厳しく座席を離れると戻る事が出来ないくらい、お巡りさんが見張っている。夜と言う事も合って治安の事を心配すると身動きできない感じがした。


電球で装飾した象が3頭横になって行進

たいまつを回しながら踊る人

祭りの翌日戻って行く象たち

観覧席券

仏歯を乗せた象

延々と続く行列
ペラヘラ祭りの行列の構成は最初に鞭打ちが鞭を鳴らしながら先導すると観客席から小銭が投げられる。その小銭を鞭をならしているお兄さんたちが拾い集めて次に進むと言うゆっくりとしたペース。その後に旗持ち、土地役人、太鼓たたき、象厩舎の長、踊り手、副在家総代、仏歯寺の象、在家総代、ウェスダンス、各神殿の象、各々の神殿の総代、輿と続く。この行列が地区や寺、学校などさまざまな組み合わせでひとつのグループが出来上がり、グループ単位で行列するため何度も見ることが出来、しかも踊りや衣装、音楽の内容等が違うためそれぞれで楽しめる。またお祭りは新月から満月までの2週間続けられるが最後の満月の日には大統領や、大臣なども加わって盛大に行われる。このように宗教と社会の政治的なものの両面を見ることが出来る。

ペラデニヤ熱帯植物園

こうもりの大群双子ヤシの実

双子ヤシの実
いろんな植物がたくさん植えられていて暑い時に回るのが大変。”この木何の木、気になる木”のコマーシャルで有名な大きな一本の木”大ジャワ・ビンロー”が見事である。大きなこうもりが群がった木、実が双子の形をしたヤシ(実の大きさは10Kgを超えるとか)など


仏歯寺
ペラヘラ祭りのスタート点、仏陀の歯が奉納されているお寺。紀元前543年にインドで仏陀が火葬されたときに手に入れたものだそうだ。当日は満月の日で大変な人が参拝に来ていた。人々は入口付近でスイレンの花を買い、それをお供えにしてお参りしている。やはり仏教の国どこか日本と似ているところがある。当然のことながら靴を脱ぎ、帽子を取って参拝、満月の日と重なっていて仏歯を見ることが出来るので参拝者の行列が出来ていた。近くまでとても行き着かなかったので遠くから仏歯の入った金製の豪華なダーガバ(仏舎利塔)を撮影、かろうじて写っていた。

仏歯寺全景

仏歯の奉納された金の容器


ペラヘラ祭りに参加した象

象と一緒に記念撮影
仏歯寺の境内にはペリヘラ祭りに参加したたくさんの象たちが集まっていて、中の数頭が記念撮影用に使われていたので早速撮影しました。大きな牙を持っても怒らないで安心して写すことが出来たのは、後にちゃんと象使いの人がサポートしてくれているせいです。



ヌワラエリア
キャンディーからヌワラエリアにバスで移動したが、この道中は曲がりくねった細い山道を大型バスで進む。バス1台がやっと通れる幅の所を時速10Kmぐらいの速度で慎重に運転するがとても落ち着いていられる状況ではなかった。途中でバスが曲がれなくなるヘアピンカーブでは工事中のため設けられた鉄板が道から外れていて、後輪が落ちそうになりガイド、添乗員、ガイドサポータの3人が鉄板を動かしながら進むなど正気ではない。
ヌワラエリアは約2000mの高地にあって結構涼しく、気温は20℃ぐらい。そのためお茶の栽培に適しており有名なセイロン紅茶が作られている。途中紅茶工場に立ち寄り製造過程を見学、ほとんど手作業で作られていたが、最終工程の選別する所では日本製のマシンが稼動していて自慢していたのにはビックリ。山の中に入っていくので滝が幾つもあり、その中でも左の2本の滝はすごい大きさであった。お茶の木が一面に栽培されているので緑がきれいであったが写真に収める余裕は無かった。
めずらしい光景をバスの車窓から見ることが出来た。バスはゆっくりと登っていくので、途中の曲がり角で少年が一束のランの花を持ってバスの乗客に手を振っている。どうやら買って欲しいようだ。そのまま通り過ぎ、暫らく進むとまたその少年が手を振っている。バスと同じぐらいの速度で別の山道を登ってきたみたい。その努力に感動したのかグループの一人がバスを止めて買ってあげた。内容は違っているが昔ペルーのマチュピチュでもグッバイボーイがいて、山の頂上でバスが出発する時”グッバイ”と声をかけ、バスが下る同じ速度で曲がり角ごとに”グッバイ”と言って最後の終点ではチップをもらうと言うことをしていたらしい。これは少年にとってよくないことなのでペルーでは禁止されて現在ではなくなっている。スリランカではまだ続いていたのだ?




宿泊したホテルはロッジだったのでいろんな動物を見かけたが、リスは結構なれていてパンくずなどを投げると近づいてきて平気で食べている。ロッジ近くの茶畑は小さいものだが、製茶工場近くでは山谷一面が茶畑で年中新芽が出て来るそうだ。


ガンガラーマヤ寺院(シーマ・マラカヤ寺院)
ヌワラエリアからコロンボまでは来た山道を引き返す、例によってヘアピンカーブの連続。コロンボに到着した時は暑さと気疲れでぐったり。気を取り直して市内観光は池の上に建てられたガンガラーマヤ寺院、この寺を見ていると最近建築されたものらしく年代を感じない都会の観光寺のようであった。やはり仏歯寺とは何か違う雰囲気である。

池に浮かぶ寺院 

本尊

入口にある小さな涅槃像

周囲を囲む仏像

入口を守るライオン


コロンボ地区

国際会議場

現地の人と記念撮影(ゴール・フェイス・グリーン)

インド製のタクシー

街中でコブラを操る人

海岸での露店と揚げられている凧
コロンボ市内は大して観光するところも無くやはりスリランカの都会、そんな中ゴール・ロード沿いに広がる海岸には緑の芝生があり家族連れなどが集まっていて凧揚げなどして楽しんでいる。記念に現地の若い女性達と写真撮影をお願いしたら快く応じてくれた。その後今度は我々が一緒に入って向こうのカメラに記念撮影されてしまった。これには驚き、海外旅行でモデルになったのは初めて。タクシーは三輪車、冷房も無く多分軽自動車並では、値段はメーターでは無く事前の交渉らしい、現地の人でも日によって、またタクシーによって倍ぐらいの差は日常茶飯事とか。都会の中で何故かコブラ使いの人がいて、象さんとの記念撮影でもそうであったが、写真をとると当然のようにお金を要求する。車は日本の中古車(イギリスの統治下にあったので右ハンドルのためそのまま使える)が圧倒的に多く、車体にどこかの教育委員会やスイミング倶楽部の名前が入ったまま走っている。我々の乗った観光バスも日本の中古車で、車内には”窓から顔を出さないように”と日本語で注意書きしてあった。


スリランカの感想
1.仏教国ということでどこか親しみと多少安心感がある。日本の大乗仏教とは違って小乗仏教のためお坊さんが一番偉い。
2.飛行機は乗り継ぎと経由などあり、実際に飛んでいる時間が少ない割に到着まで時間がかかる。(日本ーコロンボ間約1日)
3.気候は赤道近くの真夏と言う事で蒸し暑い日が続いたが日本に比べても同じくらい。(約32℃)
4.食事はカレーのバイキングが多く、しかも何処でも同じメニューには閉口した。
5.狭い道に舗装は十分でなく道路事情は悪い。さらに車は急激に増加中とかで、移動に時間がかかる。
6.仏像はほとんどがお釈迦様、しかも大きなものは涅槃仏になっている。
7.仏像を背景にして記念写真を撮るときは、仏像にお尻をむけない事。違反するとフィルムを没収される。
8.地方と都会では貧富の差が大きく感じられる。地方に行くと、ものもらいの子供が時々目に付く。
9.お土産は地方に行くほど安いのはどの国でも同じ。値段交渉は必ず必要で日本人と見ると吹っかけてくる。
10.伝染病が恐いので露天での生ものは一切口にしなかったが果物は豊富に売られている。
11.お寺の中では裸足になるが、普通の道でも裸足で歩いている人を見かける。熱くないのかな?
12.現地ガイドは日本語が達者で、全行程一緒であったのは良かった。
13.スリランカの人はペースが基本的にゆっくり、日本人の感覚ではイライラするがお国柄で仕方ない。時間どおり観光するのは大変。
14.車窓から眺める人たちはいつも数人が集まってしゃべっている。特に男の人ばかり、女の人は目に入らない
15.ペラヘラ祭りの人達は何処から集まってくるのだろうと思うほどたくさんで、それだけ宗教色のある祭りなのかも。
16.両替は空港で、日本円からも出来る。当面必要な額だけ両替しておこう。都会でのお土産屋さんはドルが使える。

                          
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