2006年5月15〜18日

5月15日 関空発11:50  釜山13:20着  アシアナ航空OZ113
       古墳公園、石窟庵  慶州泊
5月16日 仏国寺、海印寺  儒城泊
5月17日 定林寺址、宮南池、水原華城   ソウル泊
5月18日 宗廟、仁寺洞  
       ソウル発18:20  関空着20:00
  アシアナ航空OZ118
時差なし
今回のツアーは日本の近くという事もあって、添乗員は付いていない。空港を出たら現地のガイドが待っているはずという説明を受け関空を出発した。釜山の空港では簡単な入国審査(機内で配られる入国カードと税関申告書を渡すだけ)の後出口まで行ったが、個人の名前をかざしたガイドはたくさんいるものの肝心の我々を迎えてくれるはずのガイドは見当たらない。ガイドがバッジをつけた我々を探してくれるというより、我々がガイドを探してようやく安心。というような状態でこの旅行は始まった。この先どうなる事やら・・・・・・

古墳公園

新羅時代の王様達が眠っているお墓で、23基の数に上る。ひとつの山にひとりだから、2個つながっている山は夫婦で埋葬されている。中のひとつが発掘されていて、天馬塚と呼ばれる(白樺の皮に天馬が飛んでいる姿が描かれているのが発見されたため)。内部には純金製の出土品やお墓の構造などが展示されており、さすがに立派なものが多い
公園内は良く整備されていてリスも走り回っていた。咲いている形が盛り付けたご飯の形に似ている木は満開で、写真の中の拡大した花を見ると細い小さな花びらが集まっているのが分かる。
古墳入口にはなぜか似つかない人形が立っているのは残念。

古墳とご飯の木を背景にして


天馬塚の入口
 
夫婦が埋葬された古墳          天馬の絵
 
金の王冠        木の上のリス

古墳入口の人形


石窟庵

バスが着いた駐車場の側には大きな釣鐘堂がある。日本とは違って地面すれすれのところに吊り下げられ、鐘の音を響かせるため土が掘られている。広場の端には本堂に通じる門があって、日の出を見るには最高の場所らしい。そこから本堂まで約10分の山道を歩くと小学生の列に出会う。どうやら石窟庵を見学するのは学校の必修行事らしい。本堂付近には子供の山と叫び声が充満していた。
本堂には額にダイヤモンドの付いた世界遺産の本尊が安置されている。現在は保存のためガラス越しにしか見学できない。原因は日本統治時の修復時にコンクリートで石窟を覆ってしまったため、湿気がたまったためらしい。

入口の門

大きな釣鐘が迎えてくれる

ツツジが満開の本堂

本尊

釣鐘本体
慶州の市中心から離れたところにあるヒルトンホテルには不思議な像が置かれている。また近くの普門野外公園場では新羅国樂芸術団の華麗な伝統舞踊が五重塔をバックにして行われるらしいが、あいにく休演日で見ることは出来なかった。
ただライトアップされた五重塔はとても綺麗だった。

ヒルトンホテル中庭の像

普門野外公園の五重塔


仏国寺

仏国寺は751年に金大城が創建した。その後放火によって焼失し、1973年に再建された。大雄殿に上る正面階段の上は仏国、下が現世の人が住む世界といわれている。この階段は横から見ると踊り場の下がアーチ状になっていて綺麗に見えるのでよく写真に使われる。
大雄殿の前には、右側に高さ10.4mのユニークな多宝塔、左側には高さ8.2mの釈迦塔がバランスよく配置されている。
仁王さんの顔は日本の仁王さんとは違ってどこかやさしさがうかがえる。また正面にある灯篭の窓からは本堂に安置された仏様の顔が見える。

入口の門

本堂の大雄殿
 
多宝塔と釈迦塔       灯篭窓から見える仏の顔

本堂の入口に居る仁王

回廊にある太鼓


海印寺

新羅時代の高僧が華厳宗を広めるために建てたお寺で、大蔵経が納められているため「法の寺」とも呼ばれている。現在は保存のため世界遺産の八万大蔵経は見学できない。このお経は1236年より製作が始まり1251年に完成、経文を木板に彫り込む形で作られている。完成した八万大蔵経は1398年海印寺に納められ、現存する大蔵経の中で最高峰のものとして現在にいたっている。大寂光殿の中央にある階段は高僧しか上る事が出来ないため、観光客は左右の階段を上って裏にある大蔵経板閣に行くことが出来る。
入口の山門

楼閣

大蔵経板閣

大きな釣鐘

大寂光殿


定林寺址

百済が新羅との戦争で日本軍の援護を受けながら滅びた時に遺産がすべて焼き尽くされ何も残っていない。定林寺の五層の石塔も焼けこげた跡が残っている。今は芝生の敷き詰めた公園にぽつんと立っている。後ろの建物には石仏も保存されていて、その姿も帽子をかぶったりして何かやさしさが感じられる。

     

石塔

石仏


宮南池

扶餘(プヨと読む)の南1Kmにある人工池。百済時代には非常に優れた百済の造園技術を用いて、ここに王の別庭があった。現在に池は当時よりはるかに小さく、その面影はまったく感じられない。
現在も工事が続いていて、犬の散歩も禁止され何とか綺麗に保とうとしている。
      

宮南池

散歩禁止の看板

水原華城

当時の漢城(ソウル)より立派な華城に遷都しようとして、1794年に工事を始めて1796年に完成。周囲は5.7Kmの城壁に囲まれたお城で、現在内部は市街化しているが伝統民族村を目標にしているとか。
築造には石材とレンガを併用し、ヨーロッパの技術を取り入れたもの。華城は朝鮮戦争のときに一部が焼失していたのを1975年から5年間で修復した。周囲を一周すると約3時間かかるので、観光用に乗り物が用意されている。

城壁

八達門

城壁と西将台

内部にも道路

観光用乗り物


宗廟

中央にあるのが世界遺産宗廟正殿

 全体図
李氏朝鮮歴代国王と妃を祀っているところ。国王といえども生前の行いが良くないと、この正殿には祀られないそうだ。横に細長い建物は世界最長で全体をカメラに収めるのは難しい。
中央にある正殿に続く石の道路は死者のみが通る道のため歩いてはいけない。この宗廟周辺にはなぜかおじいさんたちがたくさん集まっている。韓国では年金が充実していないため、おじいさんはする事が無く公園に集まりただ時間を過ごしている。その人たちのために無料で昼食が配られるそうだ

正殿を右端から見て

お弁当の配布

左側にあるのが死者の道


ソウルタワーと仁寺洞

ソウルタワーは1971年南山の上に完成、タワーの高さが230m。南山自体が標高265mのためタワーの下まで行くのが結構大変、タクシーでは行けなくてバスやケーブルカーに乗り換え、最後は急な坂道を歩く事になるが展望台から見た夜景はとても綺麗であった。

仁寺洞は観光客相手のお土産屋、民芸品店、骨董品店、喫茶店などが並んだ通り、さすがに骨董品には値段がついていないので見るだけで通り過ぎてしまう。木製のお面は韓国何処に行っても売っているが、怖いものから可笑しなものまでいろんな種類があった。
   


食事
とにかく韓国料理は辛いという先入観があって、どちらかというと身構えて食べ始めた。
原因はガイドから食事マナーについての注意があったせいかもしれないが・・・・・・・。ご飯や料理の入った食器は持ち上げないで口に運ぶ、箸は木の割り箸ではなく金属製、スープはスプーンですくって飲む等。
どの料理にもキムチ、味付けのり、きゅうりの漬物などご飯と一緒に食べるとおいしいおかずがついてくる。ご飯の量は意外と少ないが、日本人にはこれがないと辛いおかずは食べれない。焼肉のカルビは日本でもおなじみなので抵抗感が無く食べれるし、サムゲタンという料理(鳥を丸ごと一羽使って中にご飯を入れ、高麗人参、ナツメ、漢方薬などを柔らかく煮込んだスープ)は味が辛くなく、塩やキムチで味を濃くして食べるととてもおいしい。冷麺は日本と違って葛が原料の素麺ぐらいの細さの麺、結構歯ごたえのある食べ物で、これも食べやすかった。この他にはプデチゲ(ハムやソーセージ、チーズなどを入れて煮込んだ鍋料理)、海鮮鍋(エビ、イカ、ムール貝、大きなハマグリなどを辛い唐辛子の味付けで煮込んだ鍋)などもそんなに辛くなく食べる事が出来た。
しかしどの料理もニンニクや香辛料がきついので、体全体が臭い匂いの染み込んだ状態になってしまいそうな気がする。


ソルロンタン

冷麺

健康釜飯

朝食のおかず

サムゲタン

テジカルビ


その他の観光

青磁焼き
登り釜を使った青磁の焼き物工場を見学した。
写真のように大きな壷の表面に小刀ひとつで
下絵も無く器用に絵を彫って行く。
大学卒業後5年の経験だそうだ
迎賓館
韓国で一番というホテルの近くにロッテワールド
免税店があり。隣にお寺の屋根をした迎賓館が
あったので写真を撮った
壁にある女性の絵と噴水は屋根に不釣合い
南大門市場
ソウルの繁華街、夜も8時を過ぎるといろんな
お店が並び、多くの人でにぎわっている。
中でも屋台ではおいしそうな食べ物があり
興味深いところだ


韓国旅行記
1.両替は韓国の空港でするのが一番良く必要最小限にしておく(レートは日本よりかなりよい。)
2.大きなお店でお土産など購入する時、日本円(千円札は重宝する)と米ドルは使え、お釣りも支払った金種(10円単位)で返ってくる
3.日本からあまりにも近すぎて海外旅行という感じではない。特に風景やお寺は日本そのもの
4.韓国は日本人に対して非常に友好的だと実感する。テレビ報道は一部の過激な人たちのように思った
5.日本語は何処でも通じて、むしろ内緒話ができないくらい怖い気もする
6.飲み水はペットボトルからにしたいが、お店で食事をする時出される浄水やお茶は安心して飲める
7.ヨーロッパやアメリカなどのような感動する観光地が少ないのは、あまりにも日本と似ているせいか?
8.観光する場所は離れているので移動はバス(乗り心地は良くない)を使って高速道路を走るが、結構時間がかかる
9.観光地での物売りは少なく、静かに観光できるのは良い
10.飛行機に乗っている時間が短いため入国カードなど早めに記入しておく


旅行メニュー