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紺碧のエーゲ海クルーズとギリシャ周遊8日間 2003年10月22日 日本航空425便 関空発10:40発 パリ着16:00 エールフランス2332便 パリ発18:25 アテネ着 22:45 1日目 アテネ観光 アクロポリス、博物館、ゼウス神殿、大統領官邸、 オリンピックスタジアム、シンタグマ広場 2日目 オリンピア観光 オリンピア遺跡 3日目 デルフィ観光 博物館、アポロン神殿、古代スタジアム 4日目 メテオラ観光 メガロメテオロン修道院 5日目 エーゲ海クルーズ エギナ島、ポロス島、イドラ島 10月28日 オリンピック航空269便 アテネ発13:30 ロンドン着15:30 日本航空422便 ロンドン発17:55 関空着14:55 |
10月23日 アテネ
アクロポリスの丘にはアテネの観光シンボルであるパルテノン神殿を始め多くの遺跡が残っている。
![]() パルテノン神殿の正面に近い所 |
![]() パルテノン全景 |
![]() 入場券 |
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白い大理石の神殿の大きさは幅31m、奥行き70m、10mの高さの柱が前後に8本、側面に17本で少し内側に傾いて作られているのは遠くから見たとき垂直に見えるようにという工夫だそうである。
2004年のオリンピックを目指し、修復工事が盛んで足場の無い遺跡を見学するのは非常に難しい。
アテネの小高い丘の上にあるため街の中から見ることが出来る。ドリス式建築の最高傑作といわれ守護神アテナ女神を祭ったもので、紀元前432年に完成した。
2004年に開かれるオリンピックの開会式が行われる競技場は残念ながら工事中のため中に入って見学は出来なかった。
![]() ゼウス神殿 ギリシャ最大級のゼウス神殿はコリント様式のもので104本あった柱のうち15本が残っている。高さ17mの柱と96m×40mの床面積はローマ時代の豪華さを表している。 |
![]() 建設中のオリンピック競技場 |
![]() アクロポリスの丘から見たゼウス神殿全景 |
![]() エレクティオン神殿 |
アクロポリスに丘にある神殿の中で最も神聖な場所とされている。パルテノン神殿の隣にあり、南側の6人の女神柱は女性的な雰囲気でとても美しい。男性的なパルテノンとは対照的な存在。完成は紀元前406年で、普通の神殿は一人の神を祭っているのに対し、ここは複数の神を祭っている。![]() |
![]() ディオニソス劇場 |
![]() 音楽堂 |
酒と演劇の神ディオニソスの聖域にある丘の斜面を利用して作られてた劇場で、17000人を収容できる規模。音楽堂の舞台は幅35m、それを囲む観客席は32段、5000人を収容できる大きさ。現在でも古代ドラマやクラッシクなどのコンサートが開かれている。
古代アゴラとアテネ市内
左の端に見える神殿でアゴラとは市場の意味であるが、単に買物をするところだけではなく政治・経済等の中心でもあった。幅14m、奥行き32mのドリス様式の建物
10月24日 オリンピア
ペロポネソス半島の西にあるオリンピアは、紀元前8世紀から開催された古代オリンピック発祥の土地。オリンピックの聖火は今もこの遺跡内で点火され開催地に運ばれている。2004年のオリンピックはもちろんここで点火され、現在工事中の海峡大橋(下の写真、現在はフェリーで車は移動している)を渡ってアテネまで運ばれる
![]() 体育館跡 |
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紀元前8世紀にはオリンピックの開催地として栄えたが、大地震で崩れて今の遺跡として発掘されたのは19世紀末。体育館の跡と思われる柱は雨天の時に使用する屋根付きの走路練習場であった。といわれてもオリンピアの遺跡は相当想像力を発揮しないと建物の構造を理解できないくらいの石の塊が散在していた。
![]() スタジアムに入る入口の凱旋門 |
![]() スタジアム内の競技場 |
![]() 聖火が点火される場所 |
みどりに囲まれたトラック一周が192mの大きな競技場、今も入口に凱旋門と中には石灰石で作られたゴールラインが残っている。元気な観光客はトラックの一周に挑戦する姿があり、皆から拍手喝采で迎えられていた。ヘラ神殿の近くに今も聖火が採火される場所がある
対岸のデルフィに渡るのに、現在はフェリーでの車移動であるが、この大橋が完成すると車は随分と楽になる。フェリーは5分おきに出ており、どの船も大型のバスやトラック、乗用車で一杯になっている交通の要所。しかし工事は例によって遅れており本当に完成するのかと感じるぐらい進んでいない。
建設中の橋とフェリー
10月25日 デルフィ
古代ギリシャにおいて「大地のへそ」として世界の中心と考えられていたのがデルフィ。その”へその石”は”青銅で造られた”御者の像”とともに博物館に保存されている。
遺跡も山の中腹であるため、それを囲む街も山の斜面を削って作られている。小さな街でお土産屋さんも道の両側に並ぶ10数軒、アテネより少し安いかも
![]() 劇場を見下ろして |
![]() トロスの柱をデザインした入場券 |
この遺跡は山の中腹に作られているので、見学はちょっとした丘を登っていく、これが結構きつく暑い日は覚悟しないと一番高い所にある競技場(劇場から約1Km)には行き着かない。
現在残っているアポロンの神殿は紀元前370年に再建されたもので正面に6本、側面に16本の柱があった。ここでは神からの信託が行われていて、その人々の待合室に”へその石”と”御者の像”があった。
アポロンの神殿
![]() 競技場のスタートラインで |
![]() 競技場全景 |
この競技場は幅23m、トラックの長さは178m、観客席は石段になっていて7000人を収容できる。大理石で出来たスタートラインの後には、4本の柱で支えられた凱旋門があった。
![]() 御者の像 |
![]() 御者の像があったと思われる構成 |
![]() へその石 |
10月26日 メテオラ
メテオラの修道院観光は、カランバカが拠点。町の中から見上げるとまさしく空に突き出た巨岩群があり、その頂上にギリシャ正教の修道院が見える。
![]() カランバカの町から見たメテオラ |
![]() メガロ・メテオロン修道院 |
メガロ・メテオラ修道院は標高616mの岩の上に建っている。現在でも修道士達が生活している。見学は対岸から作られた道を一旦下に降り、また登っていくという方法で入ることが出来る。写真の手前にある囲いは道の側壁、右寄りにある白い真っ直ぐな塔は、当時上から網の籠を下に吊り下げ物資を運び込んだところで今もその姿が残っている。建物の中は意外と広く、生活面で困るような事は無かったのではと思う。ただこのような高い場所に教会を建築したのだから大変な苦労があったのでは
びっくりしたのは修道士達の遺骨(頭骸骨と手足の骨)が一ヶ所にまとめられ公開していたこと
この修道院以外にも5箇所ありそれぞれ岩の頂上に作られている。崖のすぐ下にはカランバカの街が見えるが、ホテルのベランダから見えたのはこの修道院だった。
![]() アギア・トリアダ修道院 |
![]() カランバカが見えるアギオス・ステファノス修道院 |
![]() メガロ・メテオロン修道院入場券 |
メテオラの修道院史
メテオラに最初の修道士が現れたのは10世紀頃。空に突き出た岩山はギリシャ正教の修道士にとって最高の場所と考えられた。そして岩の割れ目や洞窟は彼らの鍛練の場として使われ始めた。11世紀になってこの修道士達が集まり集団で生活するようになる。その後14世紀になって組織として規律が出来上がり活動が活発になっていった。その後この険しい地形に守られ侵入者を防ぐ事が出来た。当時はこのような修道院が20以上建設されたが、現在修道士が生活しているのは5つである。
10月27日 エーゲ海
エギナ島
サロニコス諸島で最も多くの人が住む島、ビスタチオの産地として有名。クルーズ船はエギナ・タウンという港に接岸する。そこからやく12Kmの所にアフェア神殿がある。紀元前480年に完成し、ギリシャの神殿の中で最も保存状態の良いもののひとつである。その神殿から4Kmほど離れた所にギリシャ最後の聖人といわれるネクタリオスに捧げられたアギオス・ネクタリオス修道院がある。
![]() エギナ島の港 |
![]() アフェア神殿 |
![]() アギオス・ネクタリオス修道院 |
![]() クルーズ船エルメス号 3500トンの大きさ |
ポロス島
ポロスとは狭い通過点という意味で対岸のペロポネソス半島とは400mの海峡が存在している狭さ。観光できるものはほとんど無くお土産屋さんを散策ぐらい。有名なものは蛸の焼いたものを食べさせてくれる魚屋さんがある。1人前5ユーロで足が5本ぐらい。観光用の馬車もあるがそれに乗るほどの広さではない。
![]() 市場の魚屋さん |
![]() 果物屋さん |
![]() 観光用馬車 |
イドラ島
この島は自動車やバイクの乗り入れが禁止されているので歩いたまわる以外はロバタクシーに乗るしかない。といっても回れるのは海岸沿いぐらいで18世紀頃に建設された船主の邸宅や、聖母マリア修道院ぐらい、その他には独立戦争で活躍したミヤウリの銅像がある。
10月28日 アテネ
この日は国家記念日で祝日。午前中は自由行動なので地下鉄を利用してシンタグマ広場にある国会議事堂までやってきた。記念日という事で行事があるのだろう警察官による厳しい警備が始まっていた。でもそのお陰で衛兵の交代式を十分堪能する事が出来た。衛兵の服装や姿勢は付き添っている兵隊さん(多分上官であろう)に厳しくチェックされ普段よりきりっとしていたように感じられる。地下鉄は非常に綺麗で最近完成したように思われたがこれもオリンピックのお陰かな。地下鉄の乗り方は簡単、切符を買って改札口にある自動スタンプに入れると日付と時間が印刷される。そのまま改札口を通って行き先の終点が表示されたフォームに行って電車に乗る。降りろ時は切符の回収はなく、日本のように改札口に駅員は居ない。まあ結構フリーな感じ、これで不正乗車は無いそうだからちょっと感心する。
シンタグマ広場では、直径20Cmぐらいのリング状の形をしたパンを高く積み上げて売っていたが、買って来た。フランスパンのように固くてとても美味しいものである。
![]() トロリーバスと国会議事堂 |
![]() 議事堂前での衛兵交代式 |
![]() 地下鉄の切符 |
![]() 厳しい警備の警察官 |
![]() パンと売っていたおじいさん |
ギリシャ神話
最高神ゼウス
クロノスの末っ子ゼウスは、成長して父を倒し、ヘラクレスなどの助力を得てタイタン神族を冥界の奥タルタロスに閉じ込めた。そしてオリンポス山頂に宮殿を築き、兄のポセイドンに海を、長兄のハデスに冥界を任せ、自らは天空から人間界までを支配した。雷霆と玉笏を持ち、ワシを聖なる使い、樫を聖なる樹木とした。ゼウスは浮気者で多くの女神や人間と関係を持った。そして生まれた知恵の女神アテナ、太陽神アポロンとその双子の妹で月を司るアルミテス、鍛冶の神ヘファイストなどを従えていたが、正妻のヘラにだけは頭が上がらなかったという (JTB発行ガイドブックより)
ヘラ(女性・結婚・家庭生活の守護神)
クロノスとレアの娘でゼウスの正妻。ギリシャ神話では最高の女神。「世界で最も美しい女へ」と書かれた黄金のリンゴがだれのものかをアテナ、アフロティーテと争って敗れた。ゼウスとの間に鍛冶の神ヘファイストス、お産の女神エイレイテュア、青春の女神ヘベを産んだ。嫉妬深くゼウスの浮気に腹を立て、相手の女性や子供までを苦しめた。結婚を聖なるものとし、結婚・家庭生活の守り神として、ときにゼウスをも従わせる力を発揮する。
アポロン(太陽の神)
ゼウスとレトの間に生まれた双子の兄。ゼウスの後継者と目され、太陽の運行を司る神。一時期ポセイドン、アテナなどとともにゼウスへの反抗を企てるが失敗。トロイア戦争ではトロイア側につき、ギリシャ側についたアテナ神に対抗したが敗れた。神殿はパルナソス山麗デルフィにあり、巫女を通して信託を授け、現実の政治にも大きな影響を与えた。トロイアのアイアネスがローマに逃れた時アポロン信仰も伝わり、学芸の神としてヨーロッパ文化に大きな地位を占めた。
アテネの旅の感想
1.ヨーロッパの中でも最も歴史のある国だがチョットだけどことなく貧しさが現れている
2.世界遺産の観光地は離れた場所に点在しているためバスによる移動時間が大変長い(半日観光、半日移動)
3.トラベラーズチェックは空港以外では使用しないほうが良い。何処に行っても手数料(2〜4%)が取られる
4.アクロポリス遺跡は見ごたえがあるが、オリンピア遺跡はよほど想像力を働かさないとなんだか石が転がっているだけ
5.今回ガイド組合のストライキに出くわしてしまったので説明が十分得られず判りにくかった反面、好きな所を見ることができた
6.食事は日本人に比較的合った内容で苦労は無かった
7.最終日が丁度建国記念日であったため議事堂前で衛兵の交代式を十分堪能できた(ツアーには組み込まれていない)
8.2004年のオリンピックを控え多くの場所で工事が行われていて閉鎖などで観光にも支障があったのは残念
9.比較的雨の多い季節であったが天候に恵まれ遺跡観光は快適であった
10.お土産は地方に行くほど安くなっているのはどの国でも同じだが、ドライブインなどは買いやすいように思う
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